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成果と評価

岩本徹三、と聞いて何をした人か即答できるだろうか。今回は、本邦で、様々な組織内で成果をおさめても、それらが正当に評価されない点について書いてみたい。

最近、会社で自由テーマで自身の興味のある点について短時間のプレゼンテーションを行う機会があった。筆者は、第二次世界大戦中の本邦のエースパイロット達について紹介した。そして、彼らが正当な評価を得ていないことを話した。

第二次世界大戦中の本邦のエースパイロットと呼ばれる人は多いが、単純に撃墜数でいえば、岩本徹三氏、杉田庄一氏、西澤広義氏などが挙げられることが多い。非公式ではあるが、岩本氏は200強、杉田氏は100強、西澤氏は100弱の撃墜記録を持つ。1機で相手の100機200機という戦闘機を撃墜するのだから、その成果はすさまじいものがある。

であるから、未だに軍事大国である米国では、杉田氏、西澤氏を本邦を代表するエースパイロットとしてスミソニアン博物館で紹介するなどして、高く評価している。一方で、本邦では、彼らは、その成果どころか、その存在すらよく知られていない。

筆者は以前、外資系企業で働いていたため理解できるが、米国の組織内評価は比較的シンプルである。結果として、どれだけの数字を残せたかでほぼその人の評価が決まる。能力があっても不運で数字が出せなかった人はあまり考慮されないし、逆に、たまたま運が良くて数字が出せた人は高く評価される傾向にある。

現代においても、本邦の企業等の組織で成果を出した人が高く評価されるのは難しいことが多い。本邦の国民性が関係しているのか、あるいは他の理由があるのか、ここははっきりしないところである。本邦の国際競争力を高く維持するために、今後の本邦の課題となってこよう。