先日、過剰な風邪診療について書いたが、今回は、風邪で診療が必要な場合について書いてみたい。風邪患者が医療機関を受診するケースは、ほぼ以下の3つのケースに限られるだろうと筆者は考えている。その他のケースは、無治療か、市販のいわゆる風邪薬で足りるだろう。
1.症状が極端に強い場合
例えば、咳が強くて、肋骨骨折をきたしてしまうような患者さんがいる。こういった患者さんには、市販の鎮咳剤よりも強力な鎮咳剤が必要となろう。こういった強力な鎮咳剤は医療機関でしか処方できないため、受信が必要であろう。
2.呼吸困難をきたしている場合
症状で言えば、息苦しいといった症状が出ている場合は受診したほうがいいだろう。家庭で血中酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターを購入するとなおよい。このように、呼吸困難をきたしている場合は、受診が必要である。
3.咳などの症状が長引く場合
亜急性期以降では、こういった場合も受診するといいだろう。感染後咳嗽や、病態が気管支喘息に移行していることもある。アレルギーを抑える治療を医療機関で受けるのがいいだろう。また、アレルギー以外でも、肺炎やその他の感染症が長引いていることもある。この場合は精査加療が必要だろう。
このように、風邪で医療機関を受診すべき場面は極めて限られている。風邪だからといって医療機関を受診すると、待合室等で長時間待たされて、他のウイルスに感染することもある。また、寒い中を医療機関まで移動する負担もある。家で安静にして、部屋を加湿し、栄養を摂取して回復に努めるほうがずっと有益だろう。