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世の中嘘ばかり

歴史を紐解くと、当時、常識とされたことが後世になって嘘だったということがよくある。かくいう私も幼少期から嘘を身をもって体験している。今回は、私自身の体験について書いてみたい。

私は地方の小さな町で生まれ育った。今のようにインターネットなどなかった時代であるから、新聞やテレビ以外は、町の中の人づてに得られる情報が重要だった。

私の生まれ育った町では、高校を卒業したら就職して働くのが当たり前、大学など進学する人はほとんどいなかった。大学進学を考えているなど周囲に言おうものなら、田畑すべて売り払って身売りする頭のおかしい人と、真剣にいわれた。そもそも、ものごとを学ぶなど愚の骨頂、日々を面白おかしく生きるのがよいとされた。

そんな中で、私の両親は教育に理解を示し、勉学の大切さを教えてくれた。両親自身が経済的理由から大学に進学できなかったこともあったのだろう。結果として、私を含め、3人の子供はいずれも国立の大学医学部に現役合格し、医師として活躍している。

また、資本主義とはなにか?という問いに、つい私は8年前まで答えを持ち合わせていなかった。投資というと、なにか特別な人がするものだと思っていた。8年前に、やっと資本主義の本質が分かり、投資を始め、着実な資産形成に成功している。

このような経緯もあって、私は今でも周囲の人の言うことは、まず嘘だと思っている。会社内などでもそうだが、組織内では、構成員が合理的な根拠なく、暗黙のうちに正しいと理解するように流れてゆくことはある。こういった場合、その理解はまず嘘だと思ったほうがいい。

私は、医師となってからも、周囲の理解が基本的には嘘だと思っている。医師は医療技術を磨くことだけに注力すべき、医師としてキャリアアップしたければ海外留学しておいたほうがよい、投資はギャンブル、すべて嘘である。ことに情報過多の時代にあって、的確な情報を的確と判断するのは難しくなってきている。まずは、すべてを疑ってかかることで真にものごとの本質が見えてくる。