医師のキャリア

中国語会話習得の勧め

筆者は最近、中国語会話の練習を始めた。英語によるコミュニケーションが困らなくなったと同時に、中国語を話す人と接する機会が増えたからである。今回は、中国語を学ぶことの意義について書いてみたい。筆者は、最近は、簡単な会話ができるようになったり、中国語で書いてある文章がある程度理解できるようになってとても楽しい。中国語の学ぶ意義をあげつつ、なぜ筆者が中国語を学んでいるかを記してみたい。

1.そもそも国際社会における中国の力が増してきている

経済、軍事など、昨今の中国の台頭は目覚ましいものがある。特にビジネスの世界では中国人の台頭が目覚ましく、ビジネスをやってゆくうえで中国語を話す方とのコミュニケーションの重要性が増している。英語が話せる中国人も多いが、筆者の経験から言うと、簡単な中国語のコミュニケーションを交えると、総じて相手が笑顔となり、コミュニケーションが円滑となる。

2.中国人患者が増えている

筆者は内科の診療をしているが、中国語を話す患者が増えている。多くの場合は、通訳がつくことが多いが、直接患者と話しできたほうがはるかによい。特に内科の場合は問診が重要なため、より詳細な問診を中国語で行えるようになると診療の質が飛躍的に向上する。中国語を話す人は中国人だけではない。台湾、シンガポールや時には米国人が中国系の方で中国語を話す場合もある。特に日本は中国と地理的に近いため、中国語を話す人が国内に多くおり、その数は年々かなりのスピードで増えている。

3.企業のビジネスで使えるとよい

筆者は、製薬企業での勤務を中心としている。製薬業界は昨今グローバル化が進んでおり、中国を含めたアジアでの共同研究も進んでいる。このため、中国語を話す同僚などとのコミュニケーションを行う機会が増えてきている。この際、簡単でも中国語を話せると、コミュニケーションが円滑となる。

4.日本人にとって学びやすい

中国語の文字は、ざっくり半分くらいは日本語の漢字と同じである。したがって、日本人にとって学びやすい言語である。ただ、発音はかなり難しい。まずは、発音の基礎を固めてから学習を進めることをお勧めする。逆に、基本的な発音さえマスターしてしまえば、文法は簡単である。なので、あとは量をこなして単語を徐々に覚えてゆけばぐんぐん上達する。因みに、筆者は最初の3か月間は発音だけを徹底的に練習してほぼ身に着けた。このため、その後の習得は順調に進んでいる。

5.ネイティブと話せる機会が多い

前述のように、中国語を話す人は、国内に多くいる。筆者は、レストランなどで店員と中国語で話をして実践的な練習をしている。TPOにもよるが、街中いたるところで中国語を話しそうな人を見かけたら、中国語で話しかけてみるといい。筆者の場合、すべてのケースで心の距離が一気に近まり、好感を持たれる。英語もいいが、実際に国内で生活していて、日常生活で英語が役に立った場面はどの程度だろうか?筆者は、国内で普通の生活するなら、中国語のほうがずっと役に立っている。

6.中国語を話せるとかっこいい

これは好みの問題もあるかもしれない。もちろん英語を流暢に話せるとかっこいいと感じる人は多いだろう。加えて、中国語は発音が独特で、話せるととてもかっこいい。最近は、中国語を話す日本の芸能人も増えて、とても先進的な感じがする。

7.日本人で中国語を話せる人が少ない

これは希少価値で、他の日本人との差別化がはかれる重要な要因となる。現状、中国語を使ったビジネスチャンスは多くあるにも関わらず、国内で中国語を使いこなせる人は少ない。英語が話せるのが当たり前になってきている昨今、中国語を話せることは、転職などの場合など、様々な場面で有利に働く。

以上、筆者が中国語を学んでいる意義を記した。今や、日本の大学では第二外国語で中国語を専攻する学生が最も多いと聞く。つまり、英語の次は中国語という時代に突入している。筆者の子供には、間違いなく中国語を学ばせる予定である。学び方であるが、予算に余裕があるのなら、まだ国内では多くはないが、通信講座が一番いいだろう。ここで一通り基礎を学んで、あとは中国語のオンライレッスンで訓練し、量をこなすといいだろう。

これから、中国語ができる人材は、間違いなく貴重な存在となるだろう。まずは、中国語の発音の練習から始めてみてはどうだろうか。